戸隠連峰の最高峰
戸隠連峰は長野県長野市と新潟県妙高市に跨る山域で、戸隠表山と戸隠裏山から成り立っています。
高妻山は戸隠裏山に位置し、戸隠連峰の最高峰の山です。
日本百名山に選ばれ、山容から別名「戸隠富士」とも呼ばれています。
今回はこの高妻山を日帰りで歩いてきました。
コース概要
今回も車で戸隠キャンプ場まで行き、キャンプ場の駐車場を出発地点としました。
高妻山は割と奥深い所にあるため、山行に時間がかかるので朝早めに出発することにしました。
コース順路は駐車場をスタートし、キャンプ場と牧場の中を通り、ゲートから大洞沢沿いを歩いて一不動避難小屋へ向かい、そこから尾根伝いに五地蔵山を経由して高妻山山頂へ。
山頂で昼食休憩をとった後は五地蔵山へ戻り、弥勒尾根を下って下山するコースを選びました。
- コースタイム:休憩含めて9時間5分で計画(5時40分スタート・14時45分ゴール)
- コース距離:約12.5km
- ざっくりな行程:戸隠キャンプ場駐車場→登山口ゲート→滑滝→帯岩→一不動避難小屋→五地蔵山→高妻山山頂→五地蔵山→弥勒尾根→登山口ゲート→戸隠キャンプ場駐車場
- 主な山:五地蔵山(1998m)、高妻山(2353m・二等三角点)
- 高低差 ↑1543m ↓1539m
駐車場から一不動避難小屋まで
午前1時頃に戸隠キャンプ場に到着し、駐車場に車を停めて少し仮眠しました。
5時ころ夜が明けてきたので、軽い朝食をすませ、準備を調えます。
5時38分 駐車場をスタート
道路を渡り、キャンプ場の中を歩いていきます。
カメラにメモリーカードを挿し忘れてしまったので、スマホでの撮影です。
こんな失敗は何回目だろうか・・・
橋を渡り看板通りに右へ曲がって、道なりに進んで行きます。
道なりに進んで行くと戸隠牧場に入ります。
高原の中(?)なので、夏場でもとても涼しく快適です。
ここでも案内板の通りに進んで行きます。
ゲートのある分岐点に出ました。
今回は一不動から山頂を目指すコースを行くので、ゲートを通過し直進していきます。
しばらく進むとまた小さなゲートがあるので、通過します。
この辺りから登山道らしくなってきます。
沢沿いの道を歩いていきます。
小さな沢を何回か渡ります。
道は泥濘が酷く、歩きにくくペースが落ちます。
湿度も高いせいか湿った空気が体に纏わりついてくて少し不快に感じます。
また何回か沢を渡っていきます。
水の量は多く感じます。
少しずつ斜度がきつくなってきます。
額や首を汗が流れてくる。
6時58分 滑滝
ここで小休止した後、滝の横の鎖場を上がっていきます。
滝の上からは沢登り、慎重に上っていきます。
沢から離れると急登が待っていました。
結構きついです。
滝が見えてくると2回目の鎖場に出てきました。
鎖場の距離は長いです。
鎖場の途中には見事なギボウシの群生があります。
7時14分 不動の滝(上部)
鎖場を伝って進むと不動滝の上部にでます。
ここからまた沢登りが続きます。
7時20分 氷清水
稜線まで約200m、もう少しのところで湧水の氷清水があります。
水はまだ十分あったし、飲む気分でもなかったので、スルーしました。
陽も顔を出しはじめ、気温も上がってきていました。
この先も急登が続きます。
7時36分 一不動(避難小屋)
スタートしてから約2時間で到着しました。
ここで小休止。
この先は稜線を歩くことになるので、少しは楽になるのかなと期待しますが、どうでしょうね・・・。
一不動避難小屋から高妻山山頂まで
避難小屋を後にして先へ進みます。
ここから楽になるかなという淡い期待は急登で崩れました。
7時52分 二釈迦
急登を登り切ると二釈迦に到着。
この辺りから稜線らしい道になります。
微妙な天気だったので、眺めは残念な結果になりました。
尾根沿いを歩きながら、景色やら山に咲く花々を楽しみます。
これが山歩きの醍醐味ですし、やめられない所以ですね。
8時6分 三文殊
山々の景色を楽しみながら歩いているとまた上り坂に。
登りきったところが三文殊です。
気温は22℃になっていました。
少し暑さを感じます。
8時25分 四普賢(しふげん)
三文殊から長い上り坂を歩いていくと、一不動から数えて3つ目のピークに到着。
辺りはガスで真っ白でした。
五地蔵山に向けて休まず先を進んで行きます。
四普賢を過ぎて緩い下り坂からすぐに上り坂になりました。
五地蔵まではこのまま上っていくようです。
立ち止まっては道端に咲く花々を見ながら歩いてきたのでかなりペースが落ちていました。
8時48分 五地蔵
最後のキツイ急登を登り切り五地蔵に到着しました。
五地蔵山の山頂はこの先になります。
ここでも休まずに先を進みます。
8時52分 五地蔵山山頂
五地蔵から数分で五地蔵山山頂に到着。
この辺りは多少のアップダウンがありますが、概ねフラットです。
ただし泥濘もありました。
8時56分 六弥勒(ろくみろく)
五地蔵山から数分で六弥勒に到着。
ここは弥勒尾根との分岐点になっています。
復路はここまで戻ってから弥勒尾根方面へ下っていきます。
9時04分 七薬師(しちやくし)
ただのピークです。
そのまま八観音へ向かいます。
七薬師を過ぎて小さなピークから八観音が見えたけど、キツそうに感じます…
案の定、徐々に勾配がきつくなってきました。
なかなか足が前に進んでいきません。
9時33分 八観音
ピークの手前で緩やかな坂になりますが、心臓がバクバクしてしまいここで一旦立ち止まってから八観音へ。
八観音もただのピークです。
休みたい気持ちを抑えて先へ進むことにします。
八観音から九勢至までは緩やかなアップダウンで一番歩きやすい区間だったかもしれません。
9時46分 九勢至(きゅうせいし)
ここで小休止。
だいぶ気温も上がり、暑くなってきました。
高妻山までもうひと踏ん張りです。
先へ進むとチラッと高妻山の容姿が見えてきました。
陽が出てきて暑さと急登で息が切れてしまい、ここでも思うように足が前へ進んでいきません。
数十メートル歩いては立ち止まる繰り返しです。
岩場に出ました。
ロープもありました。
心拍数がかなり上がっていたので、上る前に小休止をとります。
この急登に何十分いるのだろうかと思うくらいロープ場が続きます。
どうにか急坂を抜けだし、なだらかな道に出ました。
あともう少しのようです。
10時45分 十阿弥陀(じゅうあみだ)
山頂に着いたと思ったら、小ピーク最後の十阿弥陀でした。
山頂はこの先です。
10時52分 高妻山山頂到着
気温は22℃。
山頂までは思っていたよりエグい山歩きでした。
ラスト1時間が一番きつかったです。
山頂は岩場になっていてそれほど広くはありません。
人も少ないので、ここで昼食タイムです。
赤とんぼが大量発生していました。
高妻山山頂から駐車場(ゴール)まで
11時40分 下山開始
ガスが晴れるまで待とうとも思いましたが、潔く諦めて下山を始めました。
なかなか前へ進まなかった急登もあっさり通過します。
11時46分 十阿弥陀通過
12時18分 九勢至通過
12時27分 八観音通過
12時50分 七薬師通過
12時55分 六弥勒到着
分岐点に着いたのでここで少し休憩をとり、弥勒尾根を下っていきます。
黒姫山がイマイチな姿に見えます。
地図を確認するとほぼ下りっぱなしのようです。
これは助かりますが、意外に急な斜面なので滑らないように慎重に歩いていきます。
途中鎖には鎖場もあります。
ぐんぐんと高度を下げていくと気温は上がってきます。
高度があるとはいえ夏場はやはり暑いですね。
13時47分 「あと60分」の表示板
このままのペースで歩けば15時までには到着できそうです。(寄り道しなければの話ですが)
ここまではずっと下りでしたが、この先一旦ピークを越えるようで緩い上り坂になりました。
ピークを越えると割と傾斜のきつい下り坂です。
ロープ場で滑りやすく段差の大きなとこもあるので、適時ロープを使いました。
この後もう一回ピークを越えます。
14時15分 1420メートル地点
2つ目のピークに着きました。
あと30分くらいのようです。
急な下り坂を抜けると緩やかな下りの道に出ました。
歩きやすくなって助かりました。
牧場らしき原っぱも見えてきました。
14時35分 弥勒尾根入口
沢を渡り、牧場の舗装路に出ました。
飯綱山が良く見えます。
ここからは車道を歩いて牧場の入口を目指します。
ソフトクリームが食べたくなったので、途中に売っているお店があったら寄り道することにしました。
目論見通りソフトクリームを売っている売店がありました。
どっちみち15時までにはゴールできなさそうなので当然立ち寄ります。
牛乳香るソフトクリーム 400円
本当に牛乳の香りがして、すごく美味しかったです。大満足!
14時55分 牧場入口通過
行きの時には気づきませんでしたが、牧場の入口におそば屋さんが2軒ありました。
寄り道はしませんでしたが、店構えだけでどちらも美味しそうです。
15時08分 駐車場到着(ゴール)
約9時間30分の長い山歩きでした。
計画していたタイムより少しオーバーしてしまい、高妻山は奥深い所にあるのだなと改めて感じました。
高妻山を歩いて思ったこと
- 急登や泥濘が多く道は滑りやすい
- 2000m級の山とはいえ、夏場は暑いので避けた方が良い
- 思っていたより山深いので、時間には余裕を持って計画した方がいい
こんなところでしょうか。
今度来た時は乙妻山まで歩いてみたいと思います。