2024年5月3日 登頂
約4ヶ月ぶりの山歩きになってしまいました。
というのも、会社を辞めるための引き継ぎやら転居するための準備やらと個人的に大忙しで山へ行くなんて余裕など全くなかったのです。
それでもどうにか3月末で会社を辞めることができ引越も一段落したため、ようやく気持ちに余裕ができたので、久しぶりに私の好きな奥高尾縦走路を歩くことにしました。
奥高尾縦走路
以前にも別の記事でお伝えしましたが、高尾山周辺には主に3つのハイキングコースがあります。
- 高尾山から陣馬山に抜ける奥高尾縦走路
- 草戸山から大垂水峠までの南高尾山稜コース
- 八王子城跡から堂所山に延びる北高尾山稜コース
南高尾山稜コースと北高尾山稜コースはそれぞれ過去の記事で紹介しているので、そちらをご参考にしていただければ幸いです。
奥高尾縦走路は高尾山から北西に伸びる尾根道で、小仏城山、景信山、堂所山を経由して陣馬山までを結ぶ約10kmのロングコースです。(ウィキペディアだと陣馬山から先の戸倉三山までを奥高尾縦走路としているようですね。)
どの山も「よく行く低山ランキング」みたいなやつで必ずと言ってよいほどトップ10に入っているくらい人気があり、休日になると多くのハイカーで賑わいます。
コース概要
陣馬山から高尾山へ向かうコースが楽なのでよく歩くのですが、今回は高尾山側から陣馬山へ歩くことにしました。
ケーブルカーの清滝駅をスタートとし、陣馬高原下バス停をゴールに設定。
高尾山山頂までは稲荷山コースを選択、高尾山山頂から陣馬山まで極力まき道を使わずに歩くよう心がけました。
- コースタイム:休憩を含めて9時間30分で計画(清滝駅6時30分スタート・陣馬高原下バス停16時00分ゴール)
- コース距離:約17km
- 高低差:↑1401m↓1260m
- ざっくりな行程:清滝駅→稲荷山→高尾山→小仏城山→小仏峠→景信山→明王峠→陣馬山→陣馬高原下バス停
- 主な山:高尾山(599.3m・二等三角点)、小仏城山(670.4m・四等三角点)、景信山(727.3m・三等三角点)、陣馬山(855m)
高尾山口駅から高尾山まで(稲荷山コース)
6時20分 高尾山口駅到着
ゴールデンウィークということもあり、まだ朝早い時間にも関わらず多くの人が高尾山に向かっています。
それよりも駅前が綺麗に整備されていたのには驚きました。
清滝駅(ケーブルカー乗り場)へ向かう途中、あちこちに洗い場があるのには感心するほかありません。
6時35分 清滝駅スタート
手短に準備を整えつつ、ちょうどこのシーズンは高尾山恒例のスタンプラリーが行われているので、ご多分に漏れず私も参加。
スタンプラリーも今回で100回目を迎えたそうです。
スタンプを押すこともあって予定より5分遅れでのスタートとなってしまいました。
まずはケーブルカー乗り場の左脇を進み、すぐに稲荷山コース入口が現れます。
すぐの橋を渡ると早々に長い階段が続きます。
高尾山というと階段だらけのイメージしかありません。
それだけしっかり整備していますよということでしょうか。
長い階段の途中には祠がありました。
長い階段が終わると緩やかなみちが続きます。
一旦道を下るとやや広めの道になります。
晴れた早朝の山の中はいつ来ても気持ちがいいものです。
7時06分 スタートから30分ほどで1km地点を通過
ちょっとペースが遅いかもしれませんが、久しぶりの山歩きだし天気も良いので気持ちが良くのんびりと歩いています。
ここから先はまた階建の連続です。
さすが高尾山、世界屈指の山なのでゴールデンウィークということもあり、たくさんのハイカーが山頂を目指して歩いています。
それよりも皆さんペースが早いので下からどんどん追い抜かしていきます…
なんでゼエゼエ言いながら急いで登っているのだろうといつも疑問に思ってしまいます。
そんなことを考えながら階段を登りきると平坦な道に出ました。
小さなピークのようです。
ピークの先はまた上り階段が続きます。
高尾山は階段で出来ているのかもしれません。
7時20分 稲荷山
まき道との分岐点を過ぎて急な階段を上り切ると稲荷山(展望台)に到着。
東屋があったはずですが、ずいぶん変わってしまい広いスペースに木でできた大きなベンチがあります。
よくわかりませんが、新たに道を作ったのかもしれません。
長居はせずに先へ進みます。
ここから先は比較的平坦な道が続きますが、緩いアップダウンを繰り返します。
7時53分 6号路との分岐点
右へ行くと6号路、左が稲荷山コース(本線)。
6号路は実質上り専用路といってもいいようです。
分岐点を過ぎ、本線を進んでいくと延々と木道が続きます。
スタートから3km地点、ラスト100mは急登の階段です。
8時17分 高尾山山頂
最後の100m、急な階段を上りきり高尾山山頂に到着。
のんびり歩いて大体1時間40分くらいでした。
本当かどうか定かではないですが、稲荷山コースの木の階段は山頂まで1829段あったようです。
すでに大勢の人が山頂からの眺めを思い思いに楽しんでいます。
三角点を確認後、ビジターセンターでスタンプを押そうと思ったら、まだ開いていない事に気づき押せませんでした。
後ほど小仏城山で気づいたのですが、施設が開いていないときにはどこかに「キーワード」が掲示されているのでそれを記入すればスタンプの代用になるようです。
今回しくじりましたが、残りのスタンプを押してコンプリートするために後日来ることにしました。
朝食を食べずに来てしまったので、ここでエネルギー補給ということで簡単な朝食をすませ、本命の奥高尾縦走路へ向かいます。
高尾山から景信山まで
8時28分 高尾山を後にして、ここから本命の奥高尾縦走路を進んでいきます。
まずは石段を下りてもみじ台へ向かいます。
この石段、上りは結構きついです。
8時36分 もみじ台
石段を下り、しばらく進むとすぐにもみじ台に到着。
ここまで来るとハイカーは激減するはずなのですが、ゴールデンウィークは別格ですね、まだまだ人は多かったです。
もみじ台からも富士山がきれいに見えます。
もみじ台から次は一丁平へ向かいます。
一丁平はもみじ台から一旦階段を下りていき、平坦な道からまた上っていくと到着します。
9時10分 一丁平
もみじ台から30分ほどで到着。
いつ来てもここは落ち着くので、休憩するのに最高の場所だと思います。
1ヶ月早く来ていれば見事な千本桜も楽しめたはずです。
一丁平からすぐのところに展望台があるのでちょっと寄ってみます。
展望台は階段を上がればすぐです。
9時22分 一丁平展望台
ここでも富士山が見えますが、心做しか大きく見えます。
多分気のせいです。
ここから小仏城山まで向かいますが、長い階段が続きます。
ここまで歩いてきた間に道端に咲いていた花々を紹介しておきます。
9時46分 小仏城山
展望台から20分程度で小仏城山に到着しました。
山頂の茶屋はまだ早い時間ですが、すでに開いていました。
時間が早いせいか茶屋で一息つく登山客は疎らですが、ゴールデンウィークなので昼前後になれば多くの人で賑わうと思います。
ちなみに「なめこ汁」が名物のようです。
ここで3つ目のスタンプを押し、三角点を確認して次は小仏峠へと進んでいきます。
高尾山山頂から奥高尾縦走路に入ると山道の雰囲気がだいぶ変わりますが、小仏城山から先も雰囲気がまた変わってくる気がします。
高尾山から小仏城山までは道もしっかり整備され抜群の歩きやすさだったのが、ここから先は整備の具合が一段落ちるように感じます。
とは言っても他の山と比べたらまだまだ整備はいき届いています。
それから道も開けていて青空を見ながら歩いていたのが、薄暗い杉林の中を歩いていくようになります。
雰囲気よりも気分が変わってしまうのかもしれません。
10時19分 小仏峠
小仏城山から杉並木の中を20分ほど下っていくと小仏峠に到着。
前日の雨でこの辺りの道はとても滑りやすかったです。
滑って転倒している方がいましたが、怪我はしていなかったようなのでホッとしました。
到着早々、地図とかバッジとかタオルとかを販売している人がいました。
おそらく奥多摩の登山地図を作成されている有名な方ではないでしょうか。
横目で物色しながら先へ進んでいきます。
次は縦走路の中間地点と言える景信山ですが、峠なので当然ここから先は上り坂です。
しかも距離は短いとはいえ急登です、この間だけ少しペースを落とします。
ここを上りきれば緩やかな道になりますが、景信山の麓(分岐点)からまた急登が始まります。
後日地図を眺めていてわかったことですが、景信山の手前に一つピーク(671m)があってそこを巻いて行くようですね。
10時57分 景信山
分岐点から急登を10分ほど上って景信山に到着。
小仏峠からは大体35分くらいでしょうか。
話はそれますが、私の歩くペースは登山地図に記載されているコースタイムと大体同じくらい(だと思っています)です。
健脚の方には参考にならないタイムラインかもしれませんが、同じくらいのレベルの方の参考になればと思い、実際の時刻も記載しています。
本題に戻りますが、景信山に到着して少し驚いたのが、茶屋が一つ無くなっていました。
「お陰さまで」と言うのには失礼かもしれませんが、南西方面が開けていて富士山や丹沢方面の眺望や歩いてきた山々もしっかり辿ることが出来ました。
後日調べましたら、無くなった茶屋は小仏城山にお店を移転したようです。(気が付かなかった…)
しかも茶屋の名前は「景信茶屋青木」と私と同じ名前だったことも初めて知りました。(無知でスミマセン)
初めて知ったくらいなので、血縁関係などは全くもって無いと思います。
三角点を確認して昼食休憩。
今回の昼食はいつものやつ+1です。
お腹を満たして後半に突入です。
景信山から陣馬高原下バス停まで
11時50分 景信山スタート
景信山から先はいくつものアップダウンがありますが、比較的ゆるやかな道が続きます。
なので案内もシンプルに進んでいきます。(実はこの先メモを取るのが億劫になっていました)
12時47分 堂所山分岐
まき道は使わず5、6回ほどアップダウンを繰り返しピークを超えて分岐点に到着。
堂所山は特段何もなく、北高尾丘陵へ向かう分岐点のようなものなので、堂所山は踏まずにここだけまき道を利用しました。
このあたりまで来ると行き交う人はだいぶ疎らになってきました。
多くの人は景信山から下山する人が多いのだろう。
まき道は大概狭いので滑落には注意ですね。
特に奥高尾はトレランの方が多いのですれ違い時は怖いです。
13時10分 底沢峠
ピークを超えて底沢峠に到着。
ここから陣馬高原下まで下ることが出来ます。
13時21分 明王峠
底沢峠から10分ほどで到着。
ここで休憩する人が多い大事な中継地点です。
私もここでトイレに行っておこうと思ったら、トイレ待ち渋滞していたので諦めて先へ行くことにしました。
13時33分 奈良子峠
明王峠からなだらかな下り坂を下りてくると奈良子峠に到着。
奈良子峠からも陣馬高原下まで下りるコースはありますが、崩落のため通行禁止です。
禁止になってからだいぶ年月が経過しているので、このまま廃道にするかもしれません。
ここから先はアップダウンを繰り返し、徐々に高度を上げて最後の目的地の陣馬山です。
14時14分 陣馬山
奈良子峠から40分ほどで陣馬山山頂に到着。
陣馬山まではアップダウンは多いですが、それほどキツくはありません。
シンボルである白い馬が凛々しいです。
富士山の姿は残念ながら雲に隠れてしまいハッキリ見えませんでした。
14時29分 陣馬山から下山開始
トイレついでに休憩、少し眺めを楽しんでから下山開始です。
ゴールの陣馬高原下バス停を目指します。
時刻表を確認したら約1時間後に出発するバスがあり、これを逃すと1時間待たされることになるので少し早足で下って行くことにしました。
和田峠に向かう階段を降りて途中から右に折れハイキングコースへ入ります。
15時04分 新ハイキングコース入口
バスにはなんとか間に合いそうです。
ここから林道を下っていきます。
15時20分 陣馬高原下バス停
バス停の手前にスタンプ所がありました。
実はスタンプの事などすっかり忘れていまして…慌てて5ヶ所目のスタンプを押してバス停に到着。
すでに20人くらいの人が並んで待っていました。
急いで最後尾に並び、バスを待ちます。
その後も続々と人が下りてきたので、臨時便を増発したようです。
ギリギリ座席に座ることもできて一安心。
最後は急ぎ足でしたが、お疲れ様でした。
実際のコースタイムは約9時間と30分ほど短かったですが、最後急ぎ足で下っていなければ予定通りの時間だったと思います。
奥高尾縦走路はロングコースではありますが、アプローチも良く気軽に縦走できるので山歩きに慣れてきたらぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
ちょっと距離が長いかな…という方でしたら、例えば往路もしくは復路はケーブルカーを利用したり、景信山まで行ったら下山したりと最初は短い距離のコースから始めて徐々に距離を長くしていくのも良いかなと思います。
次回はスタンプを押していない残り5か所を回ってコンプリートするために再び高尾へ行きます。
ではまた…
コメント