天狗岳-北八ヶ岳最高峰を歩く

山歩き

北八ヶ岳最高峰

長野県と山梨県にまたがる八ヶ岳連峰は夏沢峠を境にして南側を南八ヶ岳、北側を北八ヶ岳と呼んでいます。(通常「八ヶ岳」といえば、南八ヶ岳のことを指します。)
天狗岳はこの北八ヶ岳に属され、その中では最高峰の山であり、東天狗岳と西天狗岳の二つのピークからなります。

東天狗岳の標高は2640m、西天狗岳の標高は2645.8mで、西天狗岳には二等三角点が設置されており、日本二百名山にも選ばれています。
天狗岳の名前の由来は、東天狗岳の山頂にある岩が天狗の鼻に見立てられたためと考えられるそうです。


今回は雪山登山の下見も兼ねて(コースの雰囲気だけでも感じられれば…)、唐沢鉱泉から天狗岳、根石岳に寄ってから中山峠を経由して、黒百合ヒュッテから唐沢鉱泉に戻る周回ルートを歩いてきました。

コース概要

今回も自家用車で移動し、唐沢鉱泉を起点にしました。

唐沢鉱泉までは中央道の諏訪南インターで降りて三井の森を経由して約35分で到着しました。

出典:国土地理院ウェブサイト(地理院タイルを加工して作成)

コースタイム:8時間で計画(6時00分スタート・14時00分ゴール)
コース距離:約9.5km
経路:唐沢鉱泉→第一展望台→第二展望台→西天狗岳→東天狗岳→根石岳→東天狗岳→中山峠→黒百合ヒュッテ→唐沢鉱泉分岐→唐沢鉱泉

主な山:西天狗岳(2645.8m、二等三角点)、東天狗岳(2640m)、根石岳(2603m)

高低差:↑1131m ↓1129m

唐沢鉱泉から西天狗岳・東天狗岳まで

4時50分頃に唐沢鉱泉駐車場に到着

唐沢鉱泉までのドライブが思いのほか順調だったため、予定よりも早く到着してしまったのですが、もうすでに満車状態…

運よく空いているスペースがあったので車を滑り込ませることができました。

早く到着してしまったのと空が明るくなっていたので、スタートも前倒しすることにしました。

駐車場の様子 トイレあります
もうすでに満車状態

5時20分 唐沢鉱泉スタート

ささッと準備をすませ歩き始めます。

唐沢鉱泉前をスタート

唐沢鉱泉のすぐ左手に西尾根登山口があります。

黒百合平方面は直進しますが、今回は西尾根から周回するので橋渡っていきます。

黒百合平方面は直進
小さな橋を渡ります

橋を渡って早々に薄暗い森、その先から苔むした岩場が始まります。

スタートが早すぎたかもしれません。

薄暗い森からスタート 嫌いではない
すぐに苔むした岩場になる

岩場の道は短く、すぐに登山道らしくなった。

白樺の森が美しいです。

前日に大雨でも降ったのでしょうか、路面が濡れてて滑りやすかった。

また岩場に出ます。

つづら折りに少しずつ高度を上げていきます。

森の香りと時折吹く冷たい風が気持ちいい。

まだ薄暗い白樺の森を歩いていく
また岩場に出る

6時10分 尾根に出ました。

ここまではそんなにきつい所はありませんでした。

尾根に出た
尾根の様子 よく整備されている

気温15℃、高度は2200mほど、身体が熱くなっているのでちょうどよい気温です。

まだまだ上っていきます。

気温15℃ ちょうどよい気温
少し荒れている箇所もある

2350m付近で陽の光が差し込んできました。

第一展望まであと少しです。

6時53分 第一展望台

北アルプスから南アルプスまで一望できます。素晴らしい景色!

第一展望から先も尾根伝いを歩いていきます。

次は第二展望台を目指します。

まだ尾根を上っていく
ゴゼンタチバナが迎えてくれました

第二展望台の手前は泥濘や水たまりが多いです。

気をつけて進んで行きます。

水たまりや泥濘が続く
ここを登り切れば第二展望台か

7時25分 第二展望台

ピークが第二展望台だと思っていたら、その先にありました。

赤岳、阿弥陀岳が良く見えます。

眼前に見える天狗岳を見ながら少し下ります。

眼前に天狗岳
第二展望台から少し下る

上りに入ると序盤は緩いですが、少しずつ傾斜がきつくなってきます。

途中から岩場になります。

矢印を目当てに登っていきます。

そんなにきつくなないと感じました。

むしろ好みです。

斜度がきつくなってくる
矢印を目当てに岩場を進む

開けた場所に出て振り向くと第二展望台が見え、なかなか良い眺めです。

振り向くとなかなかよい眺め

8時7分 西天狗岳山頂に到着

岩場を抜け、山頂らしい雰囲気の道を進み西天狗岳山頂に到着。

眺め良いですね。

天気も良かったせいか、八ヶ岳は良いなぁと改めて感じます。

山頂までもう少し
西天狗岳到着
山頂はまあまあ広い
西天狗岳山頂からの眺め

三角点も確認。すこし損傷していました。

二等三角点「東岳」
東天狗岳
南八方面

十分眺めを楽しんで東天狗岳へ向かいます。

西天狗から山頂が良く見えるので、そんなに時間はかからなさそうです。

ガレ場を下り、そして上ります。

8時40分 東天狗岳到着

ここでも15分ほど休憩。

西天狗岳が良く見えます。

そんなにきつくなさそうなので、根石岳へ行ってみることにしました。

東天狗岳~根石岳~黒百合ヒュッテまで

東天狗岳から根石岳へ向かいます。

ここも下って上るだけです。

そんなに危険な箇所はありません。

振り返ると二つの天狗岳が並んで見えます。

気温が上がってきたので上りは中々足が進みませんでした。

ツイン天狗
根石岳へ続く道(右端が根石岳)

9時28分 根石岳山頂

天狗だけの雄姿が素晴らしい。

谷川岳を思い出します。

根石岳山頂 そんなに広くはない
二つの天狗岳 山容が違うのがわかる

再び東天狗岳へ戻ります。

10時05分 東天狗岳通過

中山峠を目指します。

東天狗岳から中山峠を目指す
北八ヶ岳方面 黒百合ヒュッテが見える

ガレ場を抜け分岐点を過ぎるとヤセ尾根に出ます。

ここからぐんぐん高度を下げていきます。

この時の気温は23℃、日差しが刺さるように痛く感じます。

分岐点から先はヤセ尾根
眺めに気を取られないように気をつけて歩く

しばらく進むと少し開けた所に出ました。

この先、傾斜はなだらかではありますが岩場が続きます。

道がひらけてきた
今度は岩場が続く

岩場が終わると次は木道を歩いていきます。

変化に富んでいて飽きないです。

ただ木道は数百メートルで終わり、開けた場所に出ます。

岩場が終わると木道に
開けた場所に出た ここで小休止

ここから先はまた岩場を下っていきます。

暑さのせいでややペースが遅くなっていました。

また岩場を下る
雄大な自然を感じながら進んで行く

岩場から森の中に入りました。

炎天下の中を歩いてきたので、とにかく涼しさを感じます。

11時12分 中山峠

三叉路になっています。特段何もありません。

ここから左に折れて黒百合平へ向かいます。

森の中へ とにかく涼しくて気持ちがいい
中山峠に到着

中山峠から木道を歩いていきます。

わりとすぐに黒百合ヒュッテが近くに見えてきました。

木道を進む
黒百合ヒュッテが見えてきた

11時18分 黒百合ヒュッテ

中山峠から5分足らずで黒百合ヒュッテに到着。

ここで昼食休憩をとる予定でしたが・・・

お目当てのビーフシチューを堪能しようと思っていたらまさかの軽食休止!

情報収集不足でした・・・

行動食しか持ってきていなかったし、考えていても仕方ないので、チョコバナナアイスを食べて再スタートすることにしました。

(がっかりしすぎて色々写真を撮るのを忘れてしまいました・・・)

黒百合ヒュッテに到着 昼食を楽しみにしていたが軽食休止というハプニング

黒百合ヒュッテから唐沢鉱泉まで

11時35分 再スタート

がっかり感を引きずりながら唐沢鉱泉に向かって下山です。

まずは小さな沢沿いを歩いていきます。

その後は岩場の道にでました。

苔が生すようなところなので、滑べらないよう慎重に下っていきます。

小さな沢沿いを歩く
岩場の道へ出る 滑りやすそうなので慎重に進む

黙々と下って約45分ほどで分岐点に到着。

この辺りから沢から離れていくようです。

黙々と下っていく
ようやく分岐点に到着

左へ左へと歩いていくと少しずつ沢から離れていきました。

いつの間にか歩きやすい道に出たと思ったら、泥濘が酷くストレスを感じます。

少しずつ沢から離れていく
歩きやすそうだが泥濘が酷い道

昼食のことは忘れようと心を無にして歩いていく。

30分ほどして別の沢に出ました。

小さな橋を渡り、さらに歩くこと10分ほど、また橋を渡ります。

橋を渡る
10分ほどでまた橋を渡る

二つ目の橋を渡ってからようやく歩きやすい道に出ました。

ここまで来れば唐沢鉱泉まではあと少しのようです。

ようやく歩きやすい道に出た
苔を見ると白駒池を思い出す

周りを飛んでいる虫と格闘しながら歩いていると最後の橋が見えてきました。

橋を渡り砂利道を進んで行きます。

唐沢鉱泉まではもう目前のようです。

最後の橋を渡る
砂利道を歩く 唐沢鉱泉は目前

13時25分 唐沢鉱泉に到着(ゴール)

約8時間の山歩きでした。

計画通りに事が進んだとは言えませんでしたが、コースタイム自体はほぼ合っていたのかな思います。

でももう少し余裕があった方が良かったかもしれません。

唐沢鉱泉に到着 お疲れさまでした

今回の山歩きで思ったこと。

  • 唐沢鉱泉までの道は砂利道で運転がキツイ。
  • スタートから天狗岳まではとても快適で順調。
  • 山頂からの眺めは文句なしに素晴らしい!
  • 黒百合ヒュッテから唐沢鉱泉までは苦行になってしまった。
  • 情報収集不足でビーフシチューが食べられなかったのが悔やまれる。

こんなところでしょうか。

時期が来たら雪の天狗岳にも挑戦したいと思います。

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